『サウンド・オブ・サンダー』、ちょっと気になっていたので、レンタル屋で借りみました。
舞台は、タイムマシーンが発明された近未来(2055年)。それに目をつけた旅行会社が、金持ち相手に6500万年前の白亜紀への恐竜ハンティング・ツアーを始めます。過去の改変が現代に影響を及ぼすのを回避するため、ツアー中に客が守るべき『タイムトラベルの3原則』が定められます。
「過去を変えるな」
「過去に何も残すな」
「何も持ち帰えるな」
しかしながら、どんなに慎重にツアーを運営し、万全と思われる防護策を講じていても、絶対的なことなど世の中にあるはずもなく、起こるべき事故が起こってしまいます。それは、ほんの些細な出来事から始まるのですが..
まず、制作費100億円というフレコミですが、そうは見えません。未来都市は取ってつけたようだし、その未来都市上の道路を2人連れで歩くシーンでは、バックの映像から登場人物たちが浮き上がっているような錯覚さえ覚えます。まるで、昔の映画によくあるシチュエーションで、車内での会話シーンのときの窓越しに見る街並みのような違和感。
呼び物であるはずの恐竜ハンティングの場面はワンパターンなので飽きてきます。まあ、これはストーリー上、致し方ない部分もあるのですが..
物語の後半では、押し寄せるタイムウェーブの影響で、変わり果てた都市の姿が描かれます。こちらはよくできていますが、結末の見せ方がイマイチ。
SF小説の巨匠レイ・ブラッドベリの原作ということで、密かに期待していた部分があったのですが、やっぱりB級だったんですね(短編「いかずちの音」を収録した小説を下段に列挙しておきます)。ちなみに、レイ・ブラッドベリの小説は小学生~中学生の頃に何冊か読みましたが、大人になってからは一度も読み直してません。この映画を観て、「そうだっ、再読しなきゃ」という気なったのが一番の成果かな(『十月はたそがれの国』が好きでした)。
何度も言うようですが、B級映画も大好きです。「突っ込み」って、楽しくないですか?
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『ウは宇宙船のウ【新版】』 東京創元社
『太陽の黄金の林檎』 早川書房
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