2008年3月2日日曜日

『チームバチスタの栄光』で良かったのは「手術シーン」と竹内結子だけかも

fdb0191c.jpg昨日「チームバチスタの栄光」を観に行ってきました。

その間、娘と息子は「超劇場版ケロロ軍曹3 ケロロ対ケロロ 天空大決戦であります!」を観てました。

結論から言うと、私も「ケロロ軍曹」を観れば良かったかな、とちょっと後悔。

いえ、おもろいことはおもろかったのですけど、比較すると「ケロロ軍曹」の方が良いのではないかと。それは、娘と息子が口を揃えて「今まで観たケロロの映画の中で一番おもしろかった~」と言っているからであります!(ってなんでケロロ言葉?)。
(娘)「意外と、ダークケロロもカッコよかったし」

最近、アニメ界隈の記事を書いているので「勉強しなきゃ」という気持ちもあるのですが、それよりもエンタメとして単純に楽しみたいなあという欲望が勝ってます。


話がそれました。

「チームバチスタの栄光」の原作は話題になりましたよね。海堂尊の長編小説で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞したので、読まれた方も多いのではないかと思います。

もちろん私も文庫版が出てからですが、読んでみました。

いやぁ、これはおもしろいです。

前半にたっぷり時間をかけて登場人物と物語の背景を描き、後半の怒濤の展開へとつなげていく。白鳥圭輔のキャラ立ちが絶妙で、とぼけた持ち味の田口公平との対照がまたいい。計算され尽くしたおもしろさがあります(決して自然体ではなく)。


で、映画ですけど、田口先生が女なのは許せます。原作と映画でキャラクターや筋書きが異なることは多いですし。

原作の田口先生の純粋さはそのままに、女性ならではのかわいさとか周りの男性に対するビミョーな心理が加わって、新しい田口先生が出来上がっています。

自分なりの田口を演じた竹内結子は癒し的キャラとして、この映画における唯一の「救い」となり得てます。

あと、田口先生によって描かれる、登場人物を動物に例えたときの「イラスト」とか「メモ書き」も好きですね(写真のパンフレットの表紙にも載ってます)。これは物語の味付けとして抜群の効果を発揮してます。


阿部寛による白鳥圭輔は、ま、こんなもんでしょう。キャラ濃すぎてやりようがないのかどうか。

俳優陣はおおむねいい役者を使ってますが、脚本/演出がイマイチなせいで心理描写が物足りないです。それぞれの登場人物に特色があるので、時間がふんだんにあるドラマだったらよかったのかも。って、それを言い訳にはしてほしくないですが。


手術シーンは限りなく本物っぽくて、結構楽しめます。あの場の醸し出す緊迫感がたまりません。

軽微な手術とは言え(一般的な認識においては、ですが)帝王切開を3回経験した私は、真剣勝負の場としての手術に強く惹かます。次女は生まれてすぐ救急車で別の病院に運ばれたので、緊急事態は経験済みですから。

この映画で表現されるように、手術で人が亡くなったときの現場の人間の恐怖感ときたら、それはもう例えようのないものでしょう。リアクションがちょっとオーバーではありますが、そんなことは些細なことです。実際には慣れもあるでしょうし、あくまで仕事として割り切って冷静を装っていると思いますが、初めて経験したときにはそうは行かないはず。それは人として当たり前の感情ですし、その気持ちがあるからこそ人間たり得るのです。

そして、そういった人間性が全く欠如してしまったのが「犯人」であったわけです。


オススメ度ですが、映画としては「手術シーン」をじっくり鑑賞したいなら★5つ。そうでなければ★3つ程度ですか。楽しめる娯楽作品であることは間違いないので、レンタルで是非観てください(もちろん、阿部寛や竹内結子のファンでしたら、DVDを購入する価値ありです)。


原作の「医療現場の問題点」というテーマが、あまり前面に出てこなかったのが残念でなりません。



2 件のコメント:

  1. そうですか・・・・チームバチスタの栄光は見てみたかったんですけど、そんな感じだったんですね><
    とりあえず原作を読んだことが無いので、読んでみたいなと思っています。
    竹内結子は離婚してキレイになりましたよね(禁句)

    返信削除
  2. ちえさん、こんばんは。
    原作を読んでなければ、それなりに面白い筋立てですよ。
    ても、レンタルでもいいかもなあ。
    原作は読む価値ありです。
    竹内結子は、イキイキとしてました!

    返信削除