2006年10月1日日曜日

『トリビアの泉』と『クレヨンしんちゃん』と『賭博黙示録カイジ』を貫く信念


全く関係ない3つの作品、『トリビアの泉』『クレヨンしんちゃん』『賭博黙示録カイジ』に、共通するモチーフを発見したのでご紹介しよう。


トリビアの泉



ご存じ『トリビアの泉』は、9月27日に最終回を迎えた。と言っても売れ筋の番組だけに、終わりっぱなしということはなく、新生第一回は2007年1月の「お正月スペシャル」となる予定である。


この最終回に放送した「トリビアの種 No.147」は、

「高層ビルの間に架かった10mの一本橋を最も速く渡りきれる職業は??」

というものだった。

命綱は装着しているものの、現場は地上10階建て、高さ43mの高層ビル。鉄骨の幅はたったの20cmしかない。

僧侶の方は日蓮の言葉を借りて「強敵が人をば良く成しけるなり」と説いておられた。まさに、精神力の勝負である。そして、各職業を代表するというプライドを賭けての「鉄骨渡り」への挑戦だ。


というわけで「実際に調べてみた」。

記録は以下の通り。
出場選手地上での10m走地上45m地点での10m走
陸上選手1"985"17
鳶(とび)職人2"414"38
サーカス団員2"364"20
スタントマン2"5721"29
ビル清掃業2"587"27
フリークライマー(女性)2"736"35
僧侶2"4211"36
レスキュー隊員2"203"77

スタントマンの方は、足を踏み外してぶら下がったところから這い上がって、最後はダッシュでゴール。怖いものしらずである。

人を助けるという崇高な使命を持つレスキュー隊員の方、こんなシチュエーションでも使命感に熱く燃えての激走。結果は見事一位。
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トリビアの種 No.147は、

地上45m地点に架けられた一本橋を最も速く渡りきれる職業は『レスキュー隊員』

タモさん、見事満開「やったね!」


現在、『トリビアの泉』のオフィシャルサイトは開店休業状態だが、投稿の受付は行っているようだ。

いいな『トリビアの泉』。一見バカバカしく思えるところに、燃える・こだわる・確かめる。その姿勢がすき。


クレヨンしんちゃん



昨夜TVで放映された『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』。
のお気に入りの作品で、「社会人になったら、絶対DVD買うから」と公言するほど。第一回日本オタク大賞受賞作品である(娘が好きなのも無理ないか)。


古き良き昭和のノスタルジーを前面に押し出し、私のような年代が観ても共感できる内容となっている。

「ああ、懐かしいなあ、大阪万博の太陽の塔

「そうそう、ガスパビリオンって、こんな形だったよね」

とか..(歳、モロばれ)


あらすじは、コドモのココロに戻ってしまった大人たちの目を覚まさせるために、しんちゃんたち(かすかべ防衛隊)が秘密結社イエスタデイ・ワンスモアに立ち向かうというストーリー。


物語の後半、野原一家4人が一丸となり、タワーの頂上を目指して登っていくというシーンがある。途中、幅20cmくらいの鉄骨の上で、追っかけてくるザコ敵と闘う。ときに、落ちそうになりながらも決してめげない。家族の絆は果てしなく強い。その象徴とも言える「鉄骨渡り」だ。
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この話はオトナの立場で観ると、かなり泣ける。次回作である『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』(これも大泣き)と合わせてオススメしたい。


賭博黙示録カイジ


491f2896.jpg


ちょっとマニアックかもしれないが、私の大好きな漫画家、福本伸行氏が描く「カイジ」シリーズの第一弾『賭博黙示録カイジ』の6巻から始まる「鉄骨渡り」(現在第三シリーズ連載中)。
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まさに、自らの命を賭けての一世一代の大ギャンブルである。結末は読んで頂くとして、この「鉄骨渡り」の最中に、主人公カイジは気づく。

この道は死へと向かう一本道

  :(中略)

天空を行く 一人一人・・・

57億の孤独・・・

全ての人間に手は届かない

触れられない

  :(中略)

確かに伝わることが・・・ひとつ・・・!!

温度 存在・・・!

生きている者の息遣い・・・

  :(中略)

人間が・・・

人間がつまり・・・

希望そのものだったんだっ・・・

深き絶望の淵に見出すかすかな希望の光。

鉄骨渡りを人生そのものと対比した描写がたまらない。


「カイジ」シリーズは、ギャンブルを通して浮かび上がる醜い人間の欲望を、真正面から捉えた作品である。しかし、救いは主人公が悪になりきれず、いつも人間としての優しさを失わないところだ(第三シリーズはまだ読んでいないので、何とも言えないが)。



さて、ご紹介したこの3作。もちろん、キーワードは「鉄骨渡り」である。しかも、かなり高所で、極限的ともいえる状況が共通している。

プライドを賭けての挑戦」「家族を守ること」「人生の出直し」と、その目的とするところは異なるが、見ているものにある種の感動を与えてくれることは確かだ。


ガケっぷちで、目の前に鉄骨が架けられているというとき、一歩を踏み出す勇気が私にはあるだろうか。

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2 件のコメント:

  1. うわあー。
    鉄骨渡ってるよ!!
    あたしは、高所恐怖症で、一歩も踏み出せません(笑

    トリビア終わっちゃったの知りませんでした!やはりネタ切れ感あったからなあ

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  2. 確かに。命綱つけてても、ムリだなぁ。
    それにしても、なんでみんな鉄骨渡るんだろ。
    そこまでやらなきゃならん状況って!

    トリビアはちょとサビシイっす。
    ネタ命の番組なんで、充電期間が必要なんでしょう。

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