(つくばエクスプレスよりiPhoneにて撮影)
くっきりと半円形を描いていました。これも「空」を巡るロマンの一つ、と言っていいでしょう。
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前回のブログでは「航空自衛隊航空救難団」の活躍を描いた『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』について書きましたよね。実は最近、航空自衛隊だけでなく、空飛ぶ乗り物全般に興味が湧いてきて、本を読みあさっているんです。
読んだ本は以下の通り。
『査察機長』はドキュメンタリー調の小説で、他はエッセイとノンフィクション。機長自ら、あるいは、機長を取材して書かれたものなので内容は正確です。でも、あまり内幕を知りすぎると、飛行機に乗るのが何だか怖くなってきます…。
着陸よりも離陸が難しいというのはどの機長も言っていますが、我々乗客は恐怖よりもこれから始まる旅への期待の方が勝っていて、しかも離陸がそんなに危険だなんてことまるで分かっちゃいない。お気楽なもんです。
ひとたび事故が発生したら助かる確率の方が低いんじゃないか、ということは心のどこかで漠然と感じてはいます。それが自由に空を飛ぶという行為の代償なんでしょうか。
『査察機長』で、氏原機長は次のように語っています。
与圧装置の回路やバルブが故障しただけで、人間の意識は1分と持たない。そうなると僕らが動かしているのは、時速800キロで飛ぶ生命維持装置といってもいい。…
アレは空飛ぶ巨大な「生命維持装置」だったのか~ (;´Д`)
そういや、昨夜テレビでやっていた『世界まる見え!』の特集「航空機パニックフライト FILE2」のヘリオス航空522便の事故は、整備士による与圧装置の自動設定解除が原因でした。まさに、飛行機の弱点を突いたヒューマンエラー。乗員乗客全員気絶って、何とも凄まじい!!
■世界まる見え!テレビ特捜部
「航空機パニックフライト FILE」
ただ、航空機の事故は機器のトラブルや人間による過失だけが原因で発生するわけではない、というのが『機長が語るヒューマン・エラーの真実』の著者である杉江弘氏の主張です。実は、組織や体制による潜在的なリスクも高いんですね。
航空機ではないですが、JR西日本の社長が起訴された「JR福知山線脱線事故」もまたしかり。日勤教育の問題点が指摘されてます。
筆者は企業や組織自体が意識の変革を図り、エラー発生のメカニズムや発生時の対処方法について、現場の意見も取り入れつつ前向きに研究していく体制が必要であると説いています。
現場を軽視するとロクなことがないっていうのは、いずこも同じかも。
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さて、ここらでちょいと気分を変えて、内田幹樹氏の上質な「航空サスペンス小説」でも読もうかな。
『パイロット・イン・コマンド』は第14回サントリーミステリー大賞の優秀作品賞を受賞しています。折り紙つきなワケですが、面白いってことは『機長からアナウンス』や『査察機長』でも実証済です。
まだ読んでないから何とも言えませんけど、ハッピーエンドなら「飛行機嫌い」にならないで済むかもー。
航空機の事故本は読みすぎると飛行機に乗れなくなるのでほどほどにしてます。1960年代のコメット機の事故では金属疲労の問題が発見され、それ以降もいろいろな機体欠陥や整備不良、パイロットミス、中華航空の飲酒パイロット事故、老朽化によるコンコルドの事故、ILSの設定ミス(大韓航空撃墜)等いろいろあります。ここまでマイクロテクノロジーが進歩したなら、次のナノテクノロジーの時代は自動発見、自動補修ができる航空機にならないのでしょうかね?
返信削除ターンVガンダムですかね。
不況の時代メンテナンス費用は一番手をつけたくなるところなんですようね。危ない危ない。
メンテナンス費用の削減って、今の時代、他の業界でもありがちで、しかも危険ですよね。結局、人間がその分を背負うわけです。
返信削除テクノロジーの進化に人間がついて行けないという、逆転現象も無視できませんよね。人間不在でも自立して動くオートマトンができれば、いいんでしょうけど。
ターンVガンダムというか、それじゃアトムか。